So-net無料ブログ作成
検索選択
教育・学び ブログトップ
前の10件 | -

『世界が称賛する 日本の教育』 伊勢 雅臣著 扶桑社 [教育・学び]


世界が称賛する 日本の教育

世界が称賛する 日本の教育

  • 作者: 伊勢 雅臣
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2017/08/02
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



〈本書でいう「日本の教育」とは、戦後の教育ではありません。江戸時代以前からの家庭や寺子屋、地域などによる教育伝統に根ざし、それに明治以降の近代化努力を注いで形成してきた我が国固有の教育伝統を指します。/ 戦後の教育は軍国主義だったという批判がありますが、実際はどうだったのか、日本の教育がいかに近代的で、国際性を持つものだったのか、まず事実を見てみましょう。〉と、「第1章 世界の賞賛する日本の教育」は始まる。

本書は、著者のいう「日本の教育」の素晴らしさを「事実」によって例証すると同時に、今日、打ち捨てられ顧みられないことの愚かしさも示される。そうした、教育の中身には「教育勅語」も含まれる。それが作成された経緯等について知ると、決して偏狭なだけの愛国主義に根ざしたものではないことを知ることができる。

他書からの引用にもとづいての論議が多いが、原著者の意図を捻じ曲げて伝えるようなことはしていない。つまり、原著者たちも、日本の伝統教育の素晴らしさを認めているということだ。そうした中には、評論家の渡部昇一、灘校国語教師の橋本武や教育学者の齋藤孝も含まれる。

「人づくり」に関心のない教師や親はいないと思うが、効果的にそれを行い「生きる力」を子どもたちに付与したいと願う方であれば、誰にとっても参考となるにちがいない。

目次// まえがき / 第1章 世界が賞賛する日本の教育(「子は国の宝」の経済学、「日本人という生き方」上ーウガンダの高校生を変えた日本の躾、「日本人という生き方」下ーウガンダの高校生たちの志、「教育勅語」-世界人類に共感される広やかな道) / 第2章 蘇る日本の教育 (学力・体力トップクラスー福井県の子育てに学ぶ(上)、(下)、親学のすすめ(上)-母の愛を待つ胎児・新生児、親学のすすめ(下) 乳幼児編ー母の愛で子は育つ) / 第3章 日本の教育の地下水脈 (江戸時代はボランティア教育大国、小林虎三郎ー人づくりは国づくり、井上毅ー有徳国家を目指して、『国民の修身』を読む、伊澤修二ー唱歌で目指した国民国家) / 第4章 国語・古典という根っこ (子供を伸ばす漢字教育、生きる力を引き出す授業(上)-伝説の国語教師・橋本武、生きる力を引き出す授業(下)-国語が育む「共に生きる力」、古典教育が近代国家を発展させるという逆説) 初出・参考文献・関連リンク先一覧 あとがき(空想から科学へ)

薩摩藩の幼児児童教育とNASA航空宇宙局の教育
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2015-10-05


新しい学力 (岩波新書)

新しい学力 (岩波新書)

  • 作者: 齋藤 孝
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2016/11/19
  • メディア: 新書



灘中 奇跡の国語教室 - 橋本武の超スロー・リーディング (中公新書ラクレ)

灘中 奇跡の国語教室 - 橋本武の超スロー・リーディング (中公新書ラクレ)

  • 作者: 黒岩 祐治
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2011/08/10
  • メディア: 新書




共通テーマ:

目次 『平均思考は捨てなさい』トッド・ ローズ著 小坂恵理訳 早川書房  [教育・学び]


平均思考は捨てなさい

平均思考は捨てなさい




目次
はじめに --みんなと同じになるための競争
見当違いの理想 / 平均という隠れた暴君 / 個性が約束する未来

第1部 平均の時代

1章 平均の発明
社会が支配する数学 / 平均人 / 有能者と低能者 / 平均主義者の台頭

2章 私たちの世界はいかにして標準化されたか
始めに組織ありき / マネージャーの誕生 / 教育という工場 / 優等生と劣等性 / タイプやランクが支配する世界

3章 平均を王座から引きづりおろす
エルゴード性の罠とスイッチ / 個性学 / 分析してから集計する / 個性は重要である


第2部 個性の原理

4章 才能にはバラツキがある
バラツキの原理 / 相関関係は常に成立するわけではない / 才能を隠している覆いを取り払う / 知られざる才能について理解する力

5章 特性は神話である
コンテクストの原理 / 条件と帰結(イフ・ゼン)のシグネチャー / あなたは正直、それとも不正直 / 才能は特別なコンテクストで発揮される / 他人のありのままの姿を知る

6章 私たちは誰もが、行く人の少ない道を歩んでいる
迂回路の原理 / 進歩のペース / 発達の網の目構造 / 成功までの道なき道


第3部 個人の時代

7章 企業が個性を重視すると
コストコにおける忠誠心の秘密 / ゾーホーはいかに巨人の成果を上回ったのか / モーニングスターでイノベーションを促す / ウィンウィンの資本主義

8章 高等教育に平均はいらない
みんなと同じことで秀でる / ディプロマではなく、資格証明書を授与する / 成績ではなくコンピテンシーで評価する / 教育の進路を学生に決定させる / 個人の時代の教育

9章 「機会均等」の解釈を見直す
うまくフィットする / 夢を回復する

謝辞 / 訳者あとがき / 原注
ラボ・ガール 植物と研究を愛した女性科学者の物語

ラボ・ガール 植物と研究を愛した女性科学者の物語

  • 作者: Hope Jahren
  • 出版社/メーカー: 化学同人
  • 発売日: 2017/07/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



トラックバック(0) 
共通テーマ:

『平均思考は捨てなさい』トッド・ ローズ著 小坂恵理訳 早川書房 [教育・学び]


平均思考は捨てなさい

平均思考は捨てなさい

  • 作者: トッド・ ローズ
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2017/05/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



この世のシステムの思考法に照らして、自らを「落ちこぼれ」と見なしていた著者は、変化を遂げ、ハーバード大の先生となった。その変化をもたらしたのは、自分を知ることであり、システムを自分に合わせることだった。本書には、この世を支配しているシステム思考、平均思考の根深さを示し、それから脱却する上で助けとなる原理について述べられる。要は、「汝自身を知れ」ということか・・・

以下は、著者執筆の動機と役立つ原理について記された部分。当てはめるなら、日本人も「アメリカンドリーム」を達成できる???

****以下、引用****

そして最後に、システムに自分を合わせる努力を放棄して、システムを自分に合わせるための工夫を始めると、今度はようやく効果が現れた。高校を中退してから15年後、私はハーバード教育大学院の教員となり、現在は心・脳・教育プログラムの責任者をしている。

私が成功したのは、世の中から見過ごされてきた秘密の才能が目覚めたからではない。ある日いきなり気合が入って猛烈に働き始めたわけでもないし、何か抽象的な原理を新たに発見したからでもない。私には抽象的な事柄に目を向ける時間的余裕がなかった。生活保護の状態から抜け出し、子どもたちを養い、やりがいのあるキャリアに通じる現実的な道を探す必要があった。要するに私が人生の針路を変更できたのは、個性重視という原理に最初は直観的に、やがて強い決意で従ったからだ。

私を成功へと導いてくれた原理を皆さんと共有し、学校や仕事や私生活で実践すれば成果の改善につながることを伝えるため、私は本書を執筆した。何か新しい事柄を学ぶ際に最も難しいのは、新しいアイデアを受け入れることではない。古いアイデアを手離すことだ。本書を通じ、皆さんが平均という独裁者から完全に解放されるよう心から願う。 (はじめに p29)

**********

私たちが暮らす世界では、企業も学校も政治家も個人の重要性を強く訴える。しかし実際には、個人よりも制度が常に重要だという前提のもとで何もかもが設定されている。従業員は会社で働きながら、自分が機械の歯車のひとつであるかのように感じる。学生はテストの結果や成績を見せられ、夢は実現しそうにないと絶望感を抱く。職場でも学校でも、物事を進める際には正しい方法がひとつだけ存在するものだと教えられる。そして別の進路をとろうとすれば、それは見当違いで考えが甘く、完全に間違っていると指摘される。突出することよりも、制度に従うことのほうが優先されるケースはあまりにも多い。

それでも私たちは個性を認められたいと願い、本当に自分らしくなれる社会で暮らしたいと欲する。人工的な基準に自分を無理やり当てはめる必要がなく、生来の資質を尊重しながら学習して能力を高め、機会を追求できるようになればどんなに素晴らしいだろう。私はそんなやむにやまれぬ気持ちからつぎのような重大な疑問を抱くようになり、その回答を準備するために本書の執筆を開始した。個人は平均との比較のみで評価されるべきだという確信に基づいている社会のなかで、個性を理解して生かすことのできる状況をどのように創造できるだろう。(「第2章 私たちの世界はいかにして標準化されたか」」p80、81から)

**********

大学での成功を後押しした決断はどれも、成功への道が自分にも開かれているという確信に裏付けられていることがわかった。しかし、それがどのような道か想像できるのは、自分自身のほかにいなかった。想像するためにはまず、自分が“どんな人間なのか”をきちんと理解しておかなければならないが、私はその前提条件を満たしていたのである。

さらに私の決断からは、バラツキの原理とコンテクストの原理と迂回路の原理が、最終的にはすべて同時に作用することもわかる。自分にとって正しい道を選ぶためにはーたとえばどんな順番で講義を受けるか決めるためにはー自分の能力にはどのようなバラツキがあるのか理解しなければならない(退屈な話には我慢できないが、興味のある事柄には驚異的な集中力を発揮する)。つぎに自分が能力を発揮できるコンテクストについても理解しなければならない(高校の同級生がいるクラスは避け、議論やアイデアに集中するクラスを選ぶ)。自分のプロファイルにどのようなバラツキがあるか、そして自分にはどんな条件と帰結のシグネチャーが当てはまり、どんなコンテクストなら能力を発揮できるかがわかったので、私は自分に最もふさわしいユニークな経路を選ぶことができたのである。

私のストーリーを聞かされても、特殊なケースにしか思えないかもしれない。しかし実際のところこれは、個性に関する原理の核心である。私たちは“全員が”特殊なケースなのだ。個性に関する一連の原理を理解すれば、あなたはこれ以上ないほどまく人生をコントロールできるようになる。平均が押し付けてくる型にこだわらず、ありのままの自分と向き合えるようになるからだ。
(「第6章 私たち誰もが、行く人の少ない道を歩んでいる」p183,4から)

**********

私たちが生きている世界では、誰もがみんなと同じになって、そのなかで他人よりも秀でることが要求される。かつては最高の自己の実現を目指したアメリカンドリームの定義は狭められ、周囲の人たちよりも“比較的”優れることだけが目標になってしまった。

個性の3つの原理が社会で採用されれば、アメリカンドリームの本来の意味が回復するだけでなく、夢を手に入れるチャンスが誰にでも開かれる。私たちが一次元的な思考、本質主義的な思考、規範的思考といった障害を克服し、社会の制度においては平均よりも個性を評価すべきだと要求していけば、個人として成功する機会が増えるだけでなく、成功に対する見方も変わってくるだろう。成功とは平均から外れないことではなく、自分で定めた目標を実現することになるのだ。

(「第9章 『機会均等』の解釈を見直す」p242から)


観察力を磨く 名画読解

観察力を磨く 名画読解

  • 作者: エイミー・E・ハーマン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/10/06
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



トラックバック(0) 
共通テーマ:

『学ぶ心に火をともす8つの教え 東大合格者数公立No.1!! 日比谷高校メソッド』 武内彰著 マガジンハウス [教育・学び]


学ぶ心に火をともす8つの教え 東大合格者数公立No.1!! 日比谷高校メソッド

学ぶ心に火をともす8つの教え 東大合格者数公立No.1!! 日比谷高校メソッド




日比谷高校を紹介する本。「東大合格者公立校No1!!」の日比谷高校に、学校の方針を理解した志ある生徒は来て欲しい、と招待する本。かつての日比谷高校の栄光を取り戻し、東大合格者V字回復を成し遂げた校長による8つの教えを伝授する本。

「本書で取り上げる8つの教え=子どもが伸びる条件」をみて、わりに陳腐であると感じたが、読んでいくうち、著者の日比谷高長になるまでの公立校での経験・苦労談を知り、日比谷高長となってからのその実践をみて、たいへん元手のかかった本であると感じ、しっかり読んだ。なによりも、成果を上げているのだから、敬意を表すべきである。

しばらく前、京都府の公立堀川高校の校長:荒瀬克己が『NHKプロフェッショナル 仕事の流儀』で取り上げられたことがある。茂木健一郎司会の頃だ。そこで、一公立高校の取り組みが功を奏して「堀川の奇跡」と呼ばれていた。 http://www.nhk.or.jp/professional/2007/1016/

その番組を思い出し、重ね合わせつつ本書を読んだ。校長の取り組み方ひとつで、短期間でたいへんな成果を上げることができるものである。逆を言えば、取り組み方ひとつで、ダメにすることもあるし、ダメなままにしてしまうこともあるということだ。

「公立の果たすべき役割」(p190)には、私学の中高一貫校と比較しつつ次のように記されている。「たとえ大きなコストはかけられなくとも、たとえ3年間しかなくとも、日常の授業を大切にして、行事や部活にも全力で取り組んだ子どもたちが、普通に東大は入ることができ、将来の日本を支えていくことができる。そこに公立の果たすべき役割があるし、教育力のある学校なら実際にそれが可能だと思います。 / 子どもたちにはこう話しています。 / 「すべてをかんばってきたキミたちが社会でかんばってくれないと困るんだよ」と。 / 公立のプライドかもしれません。」

先生方、保護者の皆さんにとって、大いに参考になるにちがいない。

目次

第1章 「文武両道」に込められた真の意味
条件1 人間力を高める
条件2 よい仲間を与える

文化祭をがんばった子ほど伸びてゆく!
課外活動が育むもの
学力を上げるための意外な近道

第2章 日比谷式「勉強」の作法
条件3 知的好奇心を育てる
条件4 見過ごさない・見落とさない
条件5 寄り添う

子どもはもともと勉強好き
学年全体の学力を上げた3つのシンプルなこと

第3章 教える側が、意識を変える
条件6 把握する

子どもたちの希望を叶える第一歩
教える同士、手をたずさえる
子どもたちの「今」を可視化する
子どものためを想う

第4章 「将来」を意識すると、子どもは動く
条件7 モチベーションを与える

入り口と出口を意識させる
世界に目を向けさせる
モチベーションはあらゆるところにある

第5章 子どもを伸ばすときに、親ができること
条件8 見守る

子どもを伸ばすうえで、もっとも大事な条件とは
誰にでも相談していい環境づくり
子どもが勉強しないときに
親子の理想的な距離
学校との相性を考える



奇跡と呼ばれた学校―国公立大合格者30倍のひみつ (朝日新書 25)

奇跡と呼ばれた学校―国公立大合格者30倍のひみつ (朝日新書 25)

  • 作者: 荒瀬 克己
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2007/01
  • メディア: 新書



プロフェッショナル 仕事の流儀 荒瀬克己  公立高校校長 背伸びが、人を育てる

プロフェッショナル 仕事の流儀 荒瀬克己  公立高校校長 背伸びが、人を育てる

  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2008/03/28
  • メディア: Kindle版



トラックバック(0) 
共通テーマ:

『世界最高の学級経営』 ハリー・ウォン著 東洋館出版社 [教育・学び]


世界最高の学級経営 the FIRST DAYS OF SCHOOL ―How to be an effective teacher

世界最高の学級経営 the FIRST DAYS OF SCHOOL ―How to be an effective teacher




学校の先生方のためのハンドブック。学級経営で困る前に、困ったときに手もとにあると助かるように思う。活字は大きめで、各章の単元ごとにマトメ欄が設けられているので、全体を通読せずとも、必要に応じて参照するだけでもいいように思う。

本書でいう「学級経営」は「教師が空間や時間、資料などを活用し、子どもたちの学びに備えるあらゆることを指しています」と定義されている。日本の先生方にとっても、それは同じだろうが、読んでいくと著者の国の教育制度・文化とのちがいが大であるように感じる。それゆえ、“自分の”学級経営に適用するときには、しかるべき調整が必要になる。

この本を貶める意図は毛頭ないが、書籍タイトルの「世界最高」や書籍・帯の「400万部売り上げた!」の言葉に期待したほどの感動はない。読みはじめ、「良い教師は、成果を上げる教師」「成果を上げる教師は良い教師」と論議が循環するように “感じられ”、どんな教師がそうかが示されてはいても具体性に乏しく思われた。もっとも、ソレは教師についての「基本的な理解」についての第1章なので、繰り返し論じてその役割を肝に銘じさせようとの意図があってのことなのだろう。

そもそも本書の英文タイトルは、“the FIRST DAYS OF SCHOOL (学級開き)”で、「クラスの1年間がうまくいくかどうかは、学級開きにかかっています」。「成果を上げる教師(Effective Teacher)は、(新年度の初日:学級開き を)クラスを組織立て、まとめる時間に充てていました。そうすることで子どもたちに、学校で上手に生活し、学習する方法を理解させていたのです」とある。本書は、そうした成功した経験則がまとめられた本であるともいえよう。

学校で、授業以外にも多くの仕事を抱えて多忙な先生方が、最も大事な「授業」において子どもたちの成長を図り成果を出すために、細かな場面も想定しつつ、「転ばぬ先の杖」となるという意味で便利な本であるように思う。とりわけ新任の先生方にとっては有用であるように思う。これまで、評者が見てきた先生方向けの本の中には、わざわざ本にするほどの価値があるのかと思える(しかも、値段の高い)本もないではないので、学級経営全般にわたるよくまとめられたハンドブックとして本書の価値は高いように思う。

CHAPTER1 基本的な理解――「教師」
よい教師になるためには、「成果を上げる教師の3つの特徴を知り、実践すべきである

CHAPTER2 第一の特徴――「前向きな期待」
成果をあげる教師は、子どもに対して前向きな期待を持ち続ける

CHAPTER3 第二の特徴――「学級経営」
成果を上げる教師は、学級経営が抜群にうまい

CHAPTER4 第三の特徴――「授業を極める」
成果を上げる教師は、子どもの学びを確かなものにするための授業デザインの方法を知っている

CHAPTER5 未来に向けて――「教師の道を究める」
教師はプロの教育者になるため、常に学び、成長するものである

エピローグ 成果を上げる教師の文化を広げていく

トラックバック(0) 
共通テーマ:

『世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法』 池田 義博著 ダイヤモンド社 [教育・学び]


世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法

世界記憶力グランドマスターが教える 脳にまかせる勉強法



「記憶術」に特化した「勉強法」の本。たいへん読みやすく、数時間あれば通読できる。記されていることは、記憶術に関する本を読めばどこにでも出ているようなことなのだが、それを実践してみたいと思わせる力が本書にはある。たとえば、「エビングハウスの忘却曲線」を示し、復習を適宜おこなうことの大切さは、どの本でも示されているが、実際にそのようにするか・できるかが大事なところで、本書では「記憶の定着度=復習の回数」といいながらも、「復習の回数」を無理強いするようなことはなく、自分の「脳」ミソを信頼し、「脳にまかせる」ことの大切さを説いている。同時に、その「脳」は信頼に値するものでありながらも、また忘れるようにもできており、自分はダメであるかのように思えても、「物覚えが悪いのではなく、人類皆、忘れるようになっている」とコメントされる。そのような平衡の取れた「脳」へのスタンスから、慰めと励みを得ることができる。そのように、自分(の「脳」)に過度の期待を抱くことなく、無茶で無理な努力を重ねることなく、道理にかなった・できる分量の記憶を重ねていくよう促される。そのことが、「ペンキ塗り」や「家造り」にたとえられて分かりやすく、実践を促される。また、そのような記憶の定着に関する努力が、集中力等にも好影響をもたらすことが示される。本書の裏づけは、なによりも著者自身が「40代半ば」以降、「脳にまかせ」て成し遂げてきたことであり、塾指導のなかで生徒たちに教えてきたことが、本書の分かりやすさを後押ししているように思う。手元に置いて、本書のメソッドを実践してみたい。

ちなみに、著者の「3サイクル反復速習法」を読んで、哲学者木田元先生の語学修得法を思い出した。

単語の覚え方と正確な読解:『闇屋になりそこねた哲学者』から
http://bookend.blog.so-net.ne.jp/2009-06-23


闇屋になりそこねた哲学者 (ちくま文庫)

闇屋になりそこねた哲学者 (ちくま文庫)

  • 作者: 木田 元
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/05/10
  • メディア: 文庫


続きを読む


トラックバック(0) 
共通テーマ:

『知性の磨き方』 齋藤 孝著 SB新書 [教育・学び]


知性の磨き方 (SB新書)

知性の磨き方 (SB新書)




「知性」というと知的能力を指し、もっぱら頭の働きを連想させるが、『身体感覚を取り戻す―腰・ハラ文化の再生(NHK出版 2000/08)』など身体論関連の本を過去にものしてきた著者は、「知性」をそのように限定しない。「知性とは困難や厳しい現実に直面したときに、その原因が何かを見極め、取りうる選択肢を探し対処する力」、「真の知性とは、『生きる力』そのもの」であると述べる。

それで、本書中では、難題に直面して臆することのない胆力も「知性」の範疇に入り、目次には「知性はヘソの下から湧き上がる(第3章 肚、身体に宿る知性)」などという項目も出てくることになる。ところどころに取り上げられるモノクロ写真も座禅・弓道・居合などの場面で、本書が斎藤「身体論」の延長であることを感じさせられる。それゆえ、「身体論」に興味のある方はおおいに楽しめるが、逆に、いわゆる「知識」「教養」を増すための種々の具体的方法の示唆を得ようとするなら違和感を覚えるだろう。

それでも、本書に取り上げられる夏目漱石、福澤諭吉、西郷隆盛、西田幾多郎、柳田国男、折口信夫といった人々から、“生存戦略”としての「知性」を学ぶことができる。彼らは、いわゆる「知性」の「ロールモデル(手本)」として示されている。彼らを模倣し自らのうちに同化することで「知性を磨く」よう著者は勧める。それらのモデルをブレンドし、各自の資質に合った「真の知性:『生きる力』」を形成するよう促す。本書はまた、その点での「簡にして要を得た」優れた人物評伝として読むことも可能であり、先行き不透明で混迷する現代を生き抜くうえでの大きな励みとなるにちがいない。


身体感覚を取り戻す―腰・ハラ文化の再生 (NHKブックス)

身体感覚を取り戻す―腰・ハラ文化の再生 (NHKブックス)

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2000/08
  • メディア: 単行本



自然体のつくり方―レスポンスする身体へ

自然体のつくり方―レスポンスする身体へ

  • 作者: 斎藤 孝
  • 出版社/メーカー: 太郎次郎社
  • 発売日: 2001/09
  • メディア: 単行本


続きを読む


トラックバック(0) 
共通テーマ:

『グローバル・エリート教育』 渡部 昇一・江藤裕之・平岡弘章著 PHP [教育・学び]


グローバル・エリート教育

グローバル・エリート教育

  • 作者: 渡部 昇一
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2016/12/01
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



渡部昇一先生と先生の教え子の現・東北大大学院国際文化研究科教授とその教え子をリスペクトし自校に招いて「国際コース」を開講しようとしている私立中高一貫校副校長による、「グローバル・エリート」の条件やその養成法についての示唆に富む書籍。

冒頭には三者それぞれの論議が、後に「鼎談」が掲載されている。渡部先生の論議は御馴染みの内容。鼎談も三者によるというよりは、先生の話が主体。つまりは、渡部節が本書全体を覆っている。それでも、いつもながらのことではあるが、脱帽である。御馴染みの渡部節のなかに、新味も加わり(といっても「評者にとって」にすぎないが)、リスペクトを深くした。(以下、目次)

まえがき 1章:今、日本に必要な教育とは 渡部昇一(グローバリズムの本質、日本人としてのアイデンティティを取り戻そう、歴史を学ぶ意味、日本人が失ってはならないもの、日本人としての強みを知る、誠実・正直・精錬・正義を学ぶ、伝統を壊してはならない、世界で勝てる日本人を育てるために、英語教育で大切なもの、子どもたちの「ハラ(ニクヅキに土)」を育てよう

2章:グローバル社会を生き抜くために 江藤裕之(「和」を重んじる私たち日本人、アメリカの保育園(デイケア・センター)で驚いたこと、子どもを「引き上げる」教育、大学の授業での異文化体験、話すこと・書くこと どちらが大事か、思考力・判断力・批判力・対話力を鍛える、リベラル・アーツ教育、自己を主張する基礎を身につける、これからの日本を支える人材になるために)

3章:真の国際人を育むために私学ができること 平岡弘章(結果を求めない教育、受験勉強と情緒教育、チベットの高僧の説法、豊かさとは、世界を相手にするというのは どんな環境なのか、留学することの意義を問う、台湾で感じた教育の大切さ、私学経営の未来と責任、本校での不登校に対する取り組み、教育は真剣勝負)

4章:特別鼎談:教育・留学の意味を考えるーーこれからの社会を担う若人のために何ができるか(なんのために どこまで英語を学ぶのか、英文法マスターを重視する理由、耳は寛容 目は不寛容、英語史の知識が英語の授業を面白くする、デジタル時代における英語学習の功罪、紙の書物が子どもたちの「頭をつくる」、膨大な蔵書は知識と知恵の泉、「態度においては穏やかに 事においては毅然と」-世界に通じる行儀作法、留学は 日本人が日本を知るための貴重な機会、日本人が知らない自国の歴史・文化の素晴らしさ、時代を超えて続く日本語の伝統、親子で学び直したい日本の神話、日本の若者が自信を取り戻す歴史教育を、宗教とは心(玉)を磨く「磨き砂」、農薬や化学肥料に頼らない「自然栽培」の教育、教育の成果は時間が経たないとわからない、留学は自分自身を振り返るまたとない機会、「犀のようにただ独り歩め」、勉強によって切り拓かれる人生もある、"A blessing in disguise"ー神の恵みは「仮装」してやってくる) あとがき



渡部昇一 青春の読書

渡部昇一 青春の読書

  • 作者: 渡部昇一
  • 出版社/メーカー: ワック
  • 発売日: 2015/05/22
  • メディア: 単行本



トラックバック(0) 
共通テーマ:

『僕は頑固な子どもだった』日野原 重明著 株式会社ハルメク [教育・学び]


僕は頑固な子どもだった

僕は頑固な子どもだった




日野原重明自叙伝。「頑固」がテーマになっている。「負けず嫌いな性格で、一度決めたことは絶対にやり遂げる。そんな“ファイティング・スピリット”」の持ち主を「頑固」と言い表している。

著者は明治44(1911)年生まれで、誕生時、父親の善輔はアメリカのデューク大学留学中であった。その父親は、明治10(1877)年生まれである。帰国して牧師としての活動を始める。「生涯を伝道にささげた父」が著者に残した言葉は〈 3つのV 〉。将来に向っての大きな「ヴィジョン」をもち、強靭な行動力:「ヴェンチャー」を示すなら、ついに勝利(「ヴィクトリー」)がもたらされるという教え。「それは、私が人生の航路へ乗り出すときの心強い“羅針盤”となっている」と105歳の著者は記す。「・・なってきた」と普通なら書きそうなものだが、そうではない。魂に象嵌されたかのファイティング・スピリットを感じる。まさに「頑固」の所以であろう。

「頑固」とはいうものの、他から学ぶという点で、著者はたいへん謙遜かつしなやかである。鈴木大拙の言葉を引用しつつ著者は次のように記す。《「90歳にならんとわからんこともあるんだぞ、長生きをするものだぞ」// 私は医師として(鈴木大拙)先生を診るばかりでなく、むしろ先生から生き方というものを教えられた。医師と患者は双方向に関わり合い、目の前の患者から学ばせてもらうことは多い。(ウィリアム・)オスラーは「私は、私が出会ってきたすべてのものの一部である」と実感を込めて述べている。私も年を重ねるほどに、その言葉をかみしめている》。そして、他者からの教えだけでなく、人生の試練となることも、著者は「恩寵」として受け入れ、それを力としてこられた。

本書をとおし、父、母の(そして神の)愛に涵養されて人は、他者を真に愛する人間に成長するという思いを強くした。なにげない表現ながら、両親の思い出に胸を熱くした。それは、2013年に亡くなられた奥様についても同じである。これまでも、伝え聞くことは多くあったが、あらためて著者の人生を知り、ふかく感動している。
トラックバック(1) 
共通テーマ:

『LDの子の読み書き支援がわかる本 』小池 敏英監修 講談社 [教育・学び]


LDの子の読み書き支援がわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)

LDの子の読み書き支援がわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)




『読み書きのLD(学習障害)』といわれるディスレクシアの子どもをもつ親のみなさんを助ける本。保護者支援のための書。「本書は、保護者がおこなう学習支援という観点で、これまでの(脳科学、LDに関する)研究で得られた成果や近年の知見をふまえて、実践的アイデアをまとめたものです」と『まえがき』にもある。

自分の子が読み書きのどの点で躓いているのかその様子を見て、原因を見定め、その対応策を講じ、どの時点で学校や医療機関に相談すべきか、など知ることができる。自分の子に合った“家庭での”楽しく有効な学習支援の方法も示されている。知能はふつうにありながら、どんなに努力しても良くはなっていかない状況にあると、子も親も無力感に囚われることになりかねないが、躓きの原因・要因さえわかれば、それに合った支援のスキルがあることを知ることができる。努力の甲斐のある方法を見いだすこともできる。さらに、監修者小池敏英特別支援科学講座教授が制作にたずさわった無料ソフトの紹介とダウンロード方法も示されている。

本書は、講談社・健康ライブラリーイラスト版シリーズの一冊で、後藤繭さんのほのぼのしたイラストが多数用いられている。それは白紙ページを単に埋めるためのイラストなどではなく、実に有効に機能している。その絵を見るだけで、内容を察することができる。100ページに満たない、まるで「絵本」のような書籍だが、子も親も、手元に置いて参照し、つねに励みを得ていけるように思う。


ディスレクシア入門

ディスレクシア入門

  • 作者:  
  • 出版社/メーカー: 日本評論社
  • 発売日: 2016/06/22
  • メディア: 単行本



トラックバック(0) 
共通テーマ:
前の10件 | - 教育・学び ブログトップ